払えないなら、ほっとけばいい!?
未納と免除は違います
前回までのコラムで、お金がないときのための「免除」についてお話させていただきました。
そもそもお金がないなら、
払わなければいいのでは?
って、思っている方、いらしゃいませんか?
前回のお話はこちら!↓

無年金の義母が「年金受給者」へ
実は、私ごとではありますが、義母がシングルで男の子2人を育てていて、年金を払っていませんでした。
昭和一桁生まれなので、国民年金開始頃、30代で、子どもが生まれ、新年金になった頃は、すでに50代
新年金になった昭和61年、結婚していた私は、多少の年金の知識はありましたが、その時は、25年掛けないと、年金はもらえませんでした。
さすがに、今から25年年金を掛けることは無理!と諦め、年金を掛けることは勧めませんでした。

義母が、年金を払っていなかったのは、お金がない。だけではなく、役所から封書は届くけど、よくわからないし…役所に行ったらお金を請求されるのでは?…などと、思っていたのでは…と推測しています。
何度も言っていますが、制度は年々変わっています。
平成29年8月1日、義母が85歳のとき、年金の納付期間が25年から、10年で受給可能となりました。
その頃、義母は、介護のため私と同居していました。
年金はもらえないので、収入は0
しかし、同居人に、収入がある人がいると、後期高齢者医療の保険料や、介護保険料の支払いは必要です。
その上、〇〇給付金等が低所得の人に給付されていても、家族が扶養親族として減税されているという理由で、給付ももらえませんでした。

私は、昔の年金制度については、詳しくはなかったのですが、シングルだったこと等、
「期間をかき集めれば、10年位は、集められるのでは?」
「ダメ元でやってみよう。」と考え、「街角の年金相談センター」と義母からの聞き取りを繰り返しました。
結果、なんと2ヶ月に1度、1万円位が振り込まれることになりました。
ちなみに、「街角の年金相談センター」とは、
限られた所にしかありませんが、年金事務所と異なり、予約がいらず、私の通っていたところは、週1回、19時まで開いていたので、仕事帰りに通っていました。
年金事務所より、業務の範囲は限られますが、私はここのお陰で、義母を無年金者から、「年金受給者」にすることができました!
結局、他界するまで、1年位受給することができました。
昔は、未納のまま放置していても、ただ年金がもらえない…というだけだったようですが、 国民年金は、払わなければならない制度なので、ある程度収入があるのに、支払わないでいると、ちょっと怖いことになります。
私の上司の怖い話!?
昔の職場での、私と上司のお話です。
上司には、30歳過ぎの同居の息子さんがいて、バイト生活をしていました。
ある日、私が、「息子さん、年金ってどうしてるんですか?」と聞くと、「もう、30歳も過ぎてるから任せてるので、わからない」とのこと。

しかし、それからまもなく、事件が…
ある日、上司が、「今日、早退するね。銀行へいかなくちゃ」
理由を尋ねると、上司あてに、息子さんの年金未納が続いているので、このまま続くようなら、財産差し押さえる。と、通知が来た、とのこと。(このままでは、駅前のマンションが..)
そう、国民年金は、本人だけでなく、配偶者や住民票の世帯主に納付の義務があるからです。
未納と免除は違います
前回までのコラムで、お金がないときのための「免除」についてお話させていただきました。


それでは、未納のデメリットを見てみましょう
ざっくり、各年金での、条件の一部をみてみると…
老齢基礎年金
受給資格期間が、10年必要。
障害基礎年金
初診日に、被保険者であることや、保険料納付要件を満たしていること。
遺族基礎年金
被保険者が死亡、保険料納付済期間と保険料免除期間が25年以上ある者が死亡したとき
老齢基礎年金の10年なら、どうにかできそうですが、障害と遺族は、 被保険者(現在、納付している人)とか、他の要件が揃わないと、せっかくそれまで何回か収めていても、もらえないことがあるのです。
ある社労士さんから聞いたお話です。

ある20代の研修医の女性が、何年かは、学生納付特例の手続きをしていましたが、その後仕事が忙しく納付の手続きをしていない時に、脳梗塞で、「寝たきり」になってしまったそうです。
未納だったため、例えば、障害基礎年金1級であれば、令和7年度 年間1,039,625円がもらえるところ、もらえず、医師としての道も難しくなってしまいました。
ご両親が、「手続きしていれば…」と悔やまれていたそうです。
何回か払わないでいても、すぐにもらえない!とはならないにしても、年金は、保険です。
手続きは、忙しいし、めんどうかもしれませんが、必要な手続きは早めにしてしまいましょう。
後で、後悔しないように…
おわりに
今年のゴールデンウイークは、飛び石連休だったのと、物価が上がったりで、
「安・近・短」
安くて、近くて、短い 旅行が人気とのことです。
潮干狩りも、この時期、人気ですね。

「ピンク」の桜前線が、北海道に到着する頃、
茨城県の国立ひたち海浜公園では、「ネモフィラ」で、「ブルー」に染まっていました。
のんびりしていると、もう梅雨が沖縄からやってきてしまいます。
それでは…。